キャリバー RM017
手巻き式、超薄型トゥールビヨンムーブメント、時・分表示、パワーリザーブ、ファンクションセレクター。
RM 017 トゥールビヨンは、RM 016として発表されたレクタンギュラーケースを継承して発展させたもので、トゥールビヨンのシリーズでレクタンギュラーケースの形状を採用した初のモデルです。
リシャール・ミル ウォッチの例に漏れず、RM 017もまた、伝統と卓越性という高級時計製造の価値観を象徴しています。49.80 mm x 38.00 mm x 8.70 mmのRM 017 トゥールビヨン エクストラフラットは、手首にフィットするようにカーブしており、12時位置と6時位置方向にテーパリングするリシャール・ミルのファンにはよく知られた仕様を踏襲しています。
キャリバー RM 017はストーン23石を収め、振動数3Hz。サイズは31.20 mm x 29.45 mmで、厚さは僅か4.65 mmです。RM 017の手巻き式ムーブメントは今までで最も薄い構造をもつトゥールビヨンの一つとして、新たなスタンダードを築きました。
また、RM 017 トゥールビヨンには、ブラックPVD加工が施されたリブ付きのグレード5チタン製の地板とブリッジが使用されています。これらのチタン製部品の製造には膨大な時間が必要とされますが、その理由は素材の硬さに加えて加工時のチタンが示す発火性にもあり、製造時には追加の安全措置が求められます。
この超薄型トゥールビヨンのデザインに使用される地板とチタン製部品には、個々に徹底した検証テストが行われ、最高の強度要件を満たすことが保証されています。
RM 017のファンクションインジケーターもまた、リシャール・ミルが情熱を注ぐ機械的イノベーションを追求したものです。自動車のギアボックスに基づいたこのコンセプトでは、リューズを引き出すことで3つの機能を選択できるようになっています。W(巻き上げ)、N(ニュートラル)、H(時刻合わせ):この特殊なギアシステムにより、リューズにかかる応力が最小限に抑えられ、リューズの機能がムーブメントと干渉することはありません。
この効率的なギアシステムはブロックギアとトルクリミッティングクラウンを備えた安全システムによって拡張されており、この超薄型手巻きムーブメントの巻き過ぎによる損傷を防ぎます。
RM 017は、現行コレクションのテーマであるモータースポーツと航海の世界を、洗練された控えめなラインで表現しています。コレクションの中でも最も薄いモデルです。
ケースは、3つの主要部品(フロントベゼル、バックベゼル、ケースバンド)に数多くのプレス加工と機械加工を要し、デザインのすべてのディテールに細心の注意を払った妥協のないアプローチを示しています。機械の調整に18日以上を要し、技術研究と生産前の図面作成には400時間以上が必要でした。各ケースには、202の機械加工と270の切削加工を必要としました。RM 017のケースには39の準備作業に加え、16のストライキング作業と270の切削加工を施す必要があったのです。機械加工は4時間15分。さらに、研削、艶出し、ポリッシュの仕上げに1日かかりました。
最先端技術に加えて、エレガンス、格別に美しいライン、便利な機能性、そして際立つ個性を兼ね備えるRM 017 エクストラフラット トゥールビヨンは、リシャール・ミルのあらゆる特徴を体現しています。