キャリバー RMAC2
自動巻きムーブメント、時・分表示、オーバーサイズデイト表示、月表示、フライバッククロノグラフ(分針、秒針カウンター)、時積算計、ランニングインジケーター、可変慣性モーメントローター
「私たちは制約を恐れません。性能、安全性、効率性、美しさ、エルゴノミクス。こうしたことがすべてこのモデルに集約され、海に深く潜るために設計されています。水深300メートルでも誤作動が起こることはありません。ぎこちなく不正確な操作は、深刻な結果を招く可能性があるからです。」
RM 032には、時・分・秒針、12時間積算計、フライバッククロノグラフ機能、さらに12時位置のオーバーサイズデイトおよび月表示によるアニュアルカレンダーが備わっています。
パワーリザーブは約50時間、クロノグラフ作動時は45時間。デイト表示の数字は2枚のディスクで構成されています。数字はポジ塗装のステンシルのようにカットされ、優れた視認性に加えてスタイリッシュです。
RM 032のスケルトン構造の自動巻きムーブメントは、リシャール・ミルの特許を取得をした可変慣性モーメントローターを採用しています。これは、18Kホワイトゴールド製ローターが備える2つのフィンの配置設定を調整することにより、ユーザーのライフスタイルに合った効果的な巻き上げを可能にする大きなイノベーションです。62石のストーンが施されたキャリバー RMAC2は、振動数4Hzの可変慣性フリースプラングテンプを搭載しています。また3時位置のランニングインジケーターも備え、その構造と2rpm(1分間に2回転)の回転数のおかげで、負荷のかかった環境でも、動作中のムーブメントが正常に機能しているかを確認できます。ランニングインジケーターのディスクには、スーパールミノバとブラックカラーが交互に配され、これにより昼夜を問わず高い視認性を保ちます。
3層構造のケースは、組み立てに22個のネジを使用してベゼルとシステムを時計ケースに接続しているため、安定性が高く、不用意に外れたり緩んだりすることがありません。ベゼルは標準のISO 6425規格により一方向にしか回転しないため、ダイビング時間の計測中に起こりうる誤操作を防ぎます。
RM 032のケースは今日、時計製造業界で最も製造が難しいものの一つと見なされています。この3層構造のケースは、1時間30分の旋盤加工を行った後、9時間に及ぶ830回もの切削加工を施す必要があります。11時間の機械加工が終わると、RM 032のケース一つずつにつき、1時間の品質検査が行われます。
プッシュボタン、各部品、リューズには、10日間の機械加工を要します。この期間に、多くの防水テストと品質管理も行われ、ケースには手作業でブラシ仕上げやポリッシュ仕上げが施されます。これらの工程は全て、リシャール・ミル ウォッチを制作する上で、人間工学に基づく品質を実現するために必要不可欠なものです。
海に深く潜ると水圧が強いため、リューズやプッシュボタンのひとつ、例えばクロノグラフのスタートボタンなどが、不意に作動してしまうことがあります。水圧の影響や誤操作を回避するために、リシャール・ミルはロッキングリューズを開発しました。リューズのリングを回転させるだけでプッシュボタンをロックできるというもの(ロックが解除されていれば緑のインデックス、ロックされていれば赤のインデックス)で、特許を取得済みです。
RM 032は、クロノグラフと日付表示機能を搭載し、高い防水性を備え、さらに堅牢なケース/ベゼルに収められた、まさに「多才な」時計です。リシャール・ミルの革新的な設計と製造技術から生まれたRM 032。陸上での実用的な計時機能に加え、深海に潜るダイバーが体験する特殊で過酷な環境条件にも対応するモデルです。