キャリバー RMAS7
スケルトン仕上げの自社製自動巻きムーブメント、時・分・秒表示、オーバーサイズデイト、可変慣性モーメントローター。
断面図の最終的な図案が決定するまで、チタン製地板に何通りものスケルトン構造でテストを実施しています。48 mm x 39.70 mm x 12.60 mmのケースに収納されている自動巻きムーブメントには、RM 011にインスパイアされたオーバーサイズデイト機構と可変慣性モーメントローターが備わっています。
リシャール・ミル独自のこの設計により、スポーツやレジャーなどユーザーの使用環境に合った、主ぜんまいの効果的な巻き上げが可能となりました。ローターのアームにはグレード2チタンが採用され、18Kホワイトゴールド製の特殊な調整可能リブが備わっています。ローター外周部のウェイトはホワイトゴールド、ボールベアリングは耐久性に優れた特殊なセラミックス素材を使用しています。
地板およびブリッジはTitalyt®処理を施したグレード5チタンが使用されました。構造全体に優れた硬度を備えるとともに、表面を完全に平らに仕上げることができ、輪列の極めてスムーズな動作が確保されます。オーバーサイズデイトのブリッジにはブラックPVD加工が施されています。
極端な衝撃が引き起こす問題の解決には特別な配慮が施されており、その一環としてテンプは、文字盤とムーブメントのどちら側もインカブロックで保護されています。本体にストーン32石を収める、振動数4Hzのキャリバー RMAS7は、特殊な製作により優れた精度を実現しました。
この時計全体の設計と製作には、ムーブメント、ケースおよびダイヤルに対してのコンセプトに基づく包括的なアプローチが反映されています。その結果、車台とエンジンが完璧に調和されたF1のレーシングカーの設計に用いられる分析的な技術を駆使し、すべてが極めて厳格な仕様に合うよう構築されました。例えば、ケーシングリングは廃止され、ムーブメントはシャーシのマウントラバー(ISO SW)に4本のチタン製ネジで取り付けられます。
このような特徴は、妥協を許さない職人技術の証と言えます。