75年以上にわたり、フェラーリは自動車業界の最先端を走り続けてきました。革新性、精密工学、そして最先端のデザインへの絶え間ないこだわりを共有する私たちは、新しいウォッチ、RM 43-01フェラーリを世に送り出すために協力しました。
オーデマ ピゲ ル・ロックルとの緊密なパートナーシップにより誕生したこの新しい手巻きキャリバーは、514個の精巧な部品から構成され、卓越した専門技術を誇示しています。トゥールビヨンとスプリットセコンド クロノグラフを組み合わせたこの複雑な傑作は、デザイン全体を通して「跳ね馬」の豊かな歴史をエレガントに表現しています。
RM 43-01 手巻きトゥールビヨン スプリットセコンドクロノグラフ フェラーリ
手巻きトゥールビヨン、時、分、スプリットセコンドクロノグラフ、30分積算計、パワーリザーブインジケーター、トルクインジケーター、ファンクションインジケーター
カーボンTPT ®製、マイクロブラストチタン×カーボンTPT® 製 世界限定 各75本
クロノグラフ稼動なしで約70時間(± 10%)。
実際のパワーリザーブの時間は、クロノグラフの使用時間によって変わります。
地板とブリッジにグレード5チタンを採用することで極めて高い耐侵食性と剛性を得ることができ、これによりスムーズな輪列の動作を保証。素材の組成はグレード5チタン90%、アルミニウム6%、バナジウム4%で、この組み合わせがこの素材の機械的特性をさらに高め、航空宇宙、航空工学、自動車産業で頻繁に使用されている理由となっています。
グレード5チタンの地板と、グレード5チタンとカーボンTPT®のブリッジは、フェラーリのエンジンデザイン、特にクランクケースに見られるXパターンからインスピレーションを得ています。このデザインはムーブメントをよりアグレッシブで個性的に見せると同時に、強度と剛性を高めています。そしてこれらはキャリバーの軽量化のために可能な限りスケルトナイズされています。この偉業は、カーボンTPT®パーツにも採用されました。これらの技術的解決策により、この複雑なキャリバーは、重量と抵抗の比が極めて高く、リシャール・ミルの工房で5,000gを超える衝撃に耐えるテストが実施されています。これは、トゥールビヨンと複雑なスプリットセコンドクロノグラフを組み合わせた時計としては驚異的な性能です。リシャール・ミル独自のスプラインネジは、フェラーリのエンジンカバーに見られる六角穴付きボルトと共存し、さまざまな部品を確実に固定しています。
スプリットセコンドシステム
自動車工学におけるV12エンジンのように、スプリットセコンドクロノグラフは時間計測における最も洗練されたメカニズムです。可能な限り高性能なキャリバーを作ろうという意欲が、ムーブメント開発チームをクロノメトリーにおける従来の限界を超えるよう駆り立てました。彼らは、この複雑な機構をさらに最適化し、スプリットセコンド機構のメカニズムを改良しました。6歯のコラムホイールを2つ搭載し、新デザインの3N PVDクランプを備え、より軽量な構造と一体化したくぼみが特徴です。さらに、スプリットセコンドコラムホイールが新しいエンゲージメントシステムを調整し、強化されたロッキングメカニズムも搭載されています。エネルギー消費は、軸の摩擦を最小限に抑えることによって削減され、時間計測の精度が向上し、RM 43-01は効率性と長期的な信頼性のモデルとなっています。
パワーリザーブインジケーター
パワーリザーブインジケーターは、ふたたび巻き上げる必要が生じる前に、主ゼンマイに残された動力の時間を示します。
トルクインジケーター
このインジケーターは主ゼンマイの張り具合を表示し、ムーブメントの時間測定機能の最適化を可能にします。 53 dN.mm以下の張りは緩すぎ、65 dN.mm以上は張りすぎとなり、張りすぎの場合はメカニズムの作動に影響を与えることがあり、損傷につながることもあります。
ファンクションインジケーター
車のギアチェンジのように、ファンクションインジケーターはリューズを引き出すことにより、W(巻き上げ)、N(ニュートラル)、H(時刻合わせ)のポジションを示します。現在のポジションは4時位置の針で、W(巻き上げ)、N(ニュートラル)、H(時刻合わせ)のうち選択した機能が表示されます。
可変慣性フリースプラングテンプ
このテンワは、衝撃を受けた場合やムーブメントの組み立てと分解の際に、より高い信頼性を約束し、長期間にわたり優れた計時精度を保証します。
緩急針をなくして4個の調整ネジを採用した結果、より正確に何度でも歩度を調整できるようになりました。
高速回転バレル(1回転=6時間、従来は7.5時間)
この香箱は以下の長所を備えています。
・主ゼンマイの周期的な張り付き現象を大幅に減少させ、性能を高めます。
・パワーリザーブ、性能、均一性の理想的な比率を採用、主ゼンマイは優れた三角曲線を有しています。
ムーブメントの特徴
ムーブメント直径:31.20 x 36.45 mm
厚さ:7.47 mm
トゥールビヨン直径:12.40 mm
テンワ直径:10.00 mm
石数:43
テンワ:グリュシデュール®製、2アーム型、4個の調整ネジ、慣性モーメント 10 mg•cm2、リフトアングル 53°
振動数:21,600振動/時(3 Hz)
ヒゲゼンマイ:ニヴァロックス®によるエリンバー
耐震装置:KIF エラスター KE 160 B28
香箱真:ニッケルフリーのクロニファー®(DIN x 46 Cr 13 + S)製。以下の特性を有しています:耐錆性・耐磁性を備え、熱処理に最適
CENTRO STILE FERRARI
フェラーリのCentro Stileは、時計のデザインにおいて重要な役割を果たしました。全体的な美学から、リューズや針などの細部に至るまで、彼らのスタイリスティックな影響が反映されています。ムーブメントの開発時に意図的に空けられたスペースには、チタン製のプレートが埋め込まれており、その上にはCavallinoのロゴがレーザーで彫刻されています。マイクロブラスト加工が施され、サテン仕上げにポリッシュ仕上げの面取りが施されたこのプレートは、キャリバー全体に見られるブランドの専門技術の高さを示しています。
ケース カーボンTPT®
カーボンTPT®は、ユニークな仕上がりの優れた素材です。この素材は、何百枚ものカーボンファイバー(最大厚さ30ミクロン)を、層間で横糸の向きを変えるオートメーションプロセスによって作り出されます。航空部品のように6気圧の圧力がかけられ、120℃で加熱処理されたカーボンTPT®は、リシャール・ミルの工房でケースとプッシュボタンに加工される準備が整います。
マイクロブラスト仕上げのチタン製
この時計の設計と製作には、ムーブメント、ケースおよびダイヤルに関する包括的なアプローチが反映されています。その結果、すべてが極めて厳密な仕様に合うよう構築されました。例えば、ケーシングリングは用いず、ムーブメントはグレード5チタン製ネジで固定したシャシーのマウントラバー(ISO SW)に取り付けます。ベゼルとケースバックはグレード5のチタン製で、ケースバンドとプッシャーはカーボンTPT®製です。ベゼルはマイクロブラスト仕上げで、手作業で面取りが施されています。三重構造のケースは50m防水で、2つのニトリルOリングで密閉されています。ケースはグレード5のチタン製スプライン・スクリュー20個と、耐摩耗性に優れたステンレススティール316L製のワッシャーで組み立てられています。
トルクリミッティングクラウン
この追加安全装置によって、巻き真の損傷や香箱の主ゼンマイへの圧力のかけ過ぎといった問題を引き起こす恐れのある過度の巻き上げを防ぎます。
‘カヴァッリーノ・ランパンテ’(跳ね馬)
ムーブメント開発時に意図的に空けられたスペースには、Cavalinoのロゴがレーザー刻印されたチタンプレートがはめ込まれています。マイクロブラスト加工が施され、サテン仕上げにポリッシュ仕上げの面取りが施されたこのプレートは、キャリバー全体に見られるブランドの専門技術の高さを示しています。
仕上げ
・手作業によるポリッシュ仕上げが施された面取り部分
・手作業によるポリッシュ仕上げの係止部
・サファイアマイクロブラスト加工を施した切削部分
・ラップ加工およびポリッシュ仕上げの接続部分
・艶出しした軸
・表面に引き抜き加工およびマイクロブラスト加工
・手作業によるポリッシュ仕上げが施された面取り部分
・ダイヤモンドツールによる凹面面取り
・環状平滑表面処理フロント部表面
・ロジウムメッキ加工(歯をカットする前)
・歯の形状と性能を維持するため、加工後の処理は最低限に留める
その他の特徴
この機構により、特に巻き上げの開始時に、巻き上げ効率を向上(約20%)させることができます。 またこれにより、主ゼンマイの張りが効率的に配分されます。
これらのネジでは、その優れた設計により、組み立ての際に締め付けトルクを最適に制御することができます。組み立てや分解時にほとんど影響を受けないため、理想的な経年変化が保証されています。
インボリュート曲線をもつ歯車では、20度という理想的な圧力角で圧力がかかるため、輪列の効率が向上させ、
かみ合いの誤差も相殺することができます。その結果としてトルクの伝達が大きく向上し、伝達効率が大幅に改善しました。